人々の暮らしと歩んできた収納

衣替えと収納

四季がはっきりしている日本には「衣替え」の文化があります。現代は冷暖房の発達によって温度変化にあまり敏感に対応しなくてもよくなりましたが、昔は衣服で防暑・防寒をするのが当たり前でした。時はさかのぼること平安時代、十二単も春夏秋冬に合わせた十二単があったようです。
そのため、季節の移り変わりとともに、使わなくなった衣は仕舞う文化が根付きました。

仕舞う

「仕舞う」は、室町時代に「成し遂げる」「入れ収める」という意味で使われていた言葉ですが、転じて、現代では「片付ける」という意味で使われるようになりました。日本の伝統文化「能」の最後に、特定の一部分を舞うことを「仕舞い」と言いますが、漢字の当てはそこから来たという説もあります。

日本ならではの収納

収納は、衣や物をたくさん持っている貴族限定の工夫でしたが、
江戸経済が発達するとともに、一般庶民も物を多く
持つようになり、箪笥が広まりました。
箪笥は蔵や納戸といった場所に置かれ、
保管されました。

  • 行李 主として衣類を収納したり運搬する場合に用いる蓋つきの箱。籐製・竹製・柳製などがある 現代:収納ボックス
  • 行李 主として衣類を収納したり運搬する場合に用いる蓋つきの箱。籐製・竹製・柳製などがある 現代:収納ボックス
  • 行李 主として衣類を収納したり運搬する場合に用いる蓋つきの箱。籐製・竹製・柳製などがある 現代:収納ボックス
  • 形を変える 仕舞うの文化

    時代が進むにつれて、住居と離れた蔵に物を保管することが手間になり、より便利に、使いやすく物が片付けられるよう現代も形を変えて、仕舞うという文化が生き続けています。

収納を重視する時代に

箪笥が消え、よりスマートな備え付けの収納が重視されるように

家庭の箪笥は婚礼用として贈られることが多かったのですが、限られた居住スペースで場所を取ることや、ライフスタイルの変化により、家庭から箪笥が消えていきました。
現在では地震の際に転倒の心配の少ない、
かつ見た目もよりスマートな、備え付けの「収納」の利点も重要視されつつあります。

活きる収納を考える

  • 育つ収納

    趣味の変化、ライフスタイルの変化に合わせて、仕舞う物も増えていきます。そのような変化に対応できる、住む人と共に育つことができる収納が、活きる収納と言えます。

  • 広さと動線

    収納は、収納量も大切ですが、生活動線に適っていることも重要です。料理・洗濯などの「家事動線」、日常生活に必要な「生活動線」、お客様が通るときの「来客動線」など、それぞれの動線に適した収納が大事です。

  • 使う収納

    収納は、普段「使う」モノを仕舞う場所です。ですから、ただモノが大量に入ればそれでよいという訳ではありません。使いたいと思った時にサッと取り出せる収納が、真の収納です。

2.綺麗に賢く片づける美しい収納の技